家が老朽化したから、バリアフリーにしたくて、といった理由でリノベーションに踏み切る方もいらっしゃいますが、最近のリノベーションの多くは子育て世代です。リノベーションした家で新たな生活を送ったり、子育てを始めたりするという方は少なくありません。しかし、子育て世代は忙しく、お金もかかる時期とも言えます。
子育て世代がリノベーションするタイミングはいつが良いのでしょうか?また、子ども達が過ごしやすい環境、子育てしやすい環境にリノベーションするためのポイントについてもご紹介致します。
既に子育てをしている方だけでなく、子育てに向けて準備しておられる方もいらっしゃるかもしれません。子育てだけでなく、リノベーションに関しても、どのように備えることが出来るでしょうか?
子育てしながら、リノベーションの時期を図るのは難しいと感じておられる方は少なくありません。また、リノベーションの打ち合わせや、納得がいくまで悩むためには、時間も必要です。子どもが生まれてからは、家事や育児に追われ忙しくなります。そのため、子どもが生まれる前に、子育てしやすい家をリノベーションで備えておいて良かったと感じている方は少なくありません。また、今住んでいる家ではなく、中古物件を購入して、リノベーションをしたうえで引っ越すことで、工事中に家にいたり、移転したりする必要がなくて良かったと言われる方も多くいらっしゃいます。
家も子育ても、始めて尽くしだと大変ですが、前もってリノベーションした家に住んでおけば、慣れた導線で安心して暮らせます。可能であれば、子どもが生まれる前にリノベーション出来ないか考えてみましょう。
子ども達に快適で安心できる環境で育ってほしいと願うのであれば、リノベーションの際の素材にこだわることも忘れないようにしましょう。最近は、建材に含まれるアレルゲン物質が原因で引き起こす健康被害、シックハウス症候群が問題となっています。
幼い子ども達は特に、床や壁に近く、触れることも多いので、手触りだけでなく空気も安全で安心できるものであってほしいものです。自然素材を使うなら、シックハウス症候群を防ぎ、自然の力で抗菌効果や癒し効果を期待できる空間にすることが可能です。
子どもが成人するまでの20年間は、家族にも家にも様々な変化があります。子どもの成長に合わせた内容やタイミングでのリノベーションも必要になるかもしれません。その際には、どんなポイントがあるでしょうか?
子ども達が幼い時期は、寝室を一緒にしたり、遊んだり勉強したりするスペースを目の届くリビング内に設ける方が、メリットがあると感じる方は少なくありませんが、子ども達の成長に伴って、部屋の使い方にも変化が必要だと感じるかもしれません。
寝室を分ける必要性を感じたり、2人以上の子どもがいる場合は、受験生には集中できる個室が必要と感じたりするかもしれません。コロナ禍でオンライン授業を受けるようになって、個室やプライベート空間が必要と感じるようになった方もおられます。子どもが増えるタイミングや、小学校高学年ぐらいのタイミングで、子ども達が過ごしやすい間取りにリノベーションすることを考えられるかもしれません。
もし、リノベーションで子ども部屋を設ける場合は、自由に区切れるように可動式の収納や出入口を2カ所設けておくことで、成長に合わせて柔軟に部屋を改造できます。また、子供部屋と指定して作り込むのではなく、勉強部屋としての小スペースだけを設けることで、年毎に受験生が利用したり、テレワークで使ったり、さらには子供が巣立った後も、家事室や趣味の部屋など自由に使うことが可能になります。誰でも、どんな用途でも使えるフリースペースを一部屋設けることはおすすめです。
子育て世代は、子供の成長に伴って家の変化やライフスタイルの変化がありますが、子育てに関しては、前もって計画しやすいというメリットもあります。学校の入学や卒業、受験など基本的な年数が分かっているので、いつお金がかかるか、行事の多い時期はいつかなど想定できます。
子育て中にリノベーションを計画するのであれば、いつからリノベーション費用を準備すれば良いのか、行事や受験のない時期にリノベーションを出来るか、子ども達が転校する必要なく行えるか、子育てのライフプランに、リノベーションプランを一緒に考えることで、ベストタイミングを想定できます。
さらに、重要な点としてリノベーション後も、キッチンやユニットバスなど、水回り設備のリフォームが15~20年後に必要となります。戸建てであれば、10年前後で屋根や外壁塗装が必要になるかもしれません。大きなリノベーション時期だけでなく、メンテナンスやリフォーム、ランニングコストなど、家に関係することのプランは数十年先まで出して、ライフプランと比較しておくことで、時期や予算を前もって計画することが可能です。
子育て世代が子育てしやすい環境づくりのために、リノベーションを行うのであれば、前もって備えをしておくことがおススメです。可能であれば、子どもが生まれる前にリノベーションをすること、子どもの成長に柔軟に対応できる間取りにすること、フリースペースを設けることが出来るかもしれません。
また子育て世代を含め、リノベーションを計画する際には、ライフプランとともにリノベーションやリフォーム、メンテナンスプランを数十年先まで計画し、比較することで予算を組んだりベストタイミングを図ったりすることが出来ます。
大切な子供たち、家族と過ごす家を安心で快適な場所に出来るようなリノベーション計画を立てましょう。