コロナ禍や花粉の季節にあって、また天候ゆえに家の中にこもる機会が増えているかもしれません。大人は家の中でも家事に追われたり、すべきことがあったりしますが、体力の有り余っている子ども達にとっては、家の中で過ごすことがストレスとなっているケースが増えています。子ども達のストレスやイライラは、共に過ごす大人にも影響します。
子どもも大人もストレスの溜まらない家にするためには、子ども達がのびのび過ごせる、思いっきり遊べる家にすることが大切です。どのように出来るのでしょうか?
子ども達がのびのび過ごせる家にリノベーションした方の実際の例からアイディアをもらいましょう。
想像力を使いながらも、体を動かして遊べる空間、さらには子ども部屋としても使えるように、ロフトを設けているお宅は少なくありません。デッドスペースの活用法として、また収納スペースとして使われることが多かったロフトですが、子ども達や大人にとっても木の上に作る秘密基地のような遊びの空間として人気です。おもちゃを置いて遊ぶスペースにしたり、読書の空間にしたり、大人になっても趣味部屋や寝室として使ったりすることが出来ます。
小さな子ども達は、紙の中では納まらない自由な発想やセンスで、どこにでも絵や文字を描いたりシールを貼ったりしたくなるものです。そんな想像力豊かな時期を伸ばせるように、広々お絵描きできる壁を作ることも出来ます。黒板のような素材の壁にしたり、黒板タイプのクロスを一部に貼ったりすることも出来るかもしれません。また、マグネットがくっつく壁にしておくことで、自由に作品やシールを貼る場所を設けることも出来ます。
家の中でも、体力をつけつつ思い切り遊ぶという点で人気なのが、壁を利用したボルダリングスペースをつくることです。壁の一面をクライミングできるようにして、ただ昇って遊んだり体力を付けたりするだけでなく、ロフトと組み合わせてつくることで、遊びながら部屋を移動する楽しさも加わります。
子ども達がのびのび遊ぶためには、スペースを確保するだけでも十分かもしれません。その点で万能なのが和室です。リビングの一角に畳の和室空間を作ることで、クッション性があって安心ですし、幼い子ども達も座ったり寝転がったりして遊ぶことが出来ます
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押入れを設けて、おもちゃを収納する場所を作っておけば、自分達で片付けをする習慣も身に付きますし、隠す収納で部屋もスッキリ使えます。大人も昼寝をしたり、ゆっくりくつろぐことの出来るスペースとして幅広い用途として使えたり、客間としても活用できます。遊べるスペースを考える際には、和室という選択肢を加えることはおすすめです。
子ども達がのびのび過ごせるスペースをリノベーションでつくる際には、ただ空間を設ければ良いというわけではありません。リノベーションの際の注意点があります。
ストレスが溜まらない空間づくりにする点で、スペースを確保したり、遊べる物を設けたりすることも効果的ですが、子ども達にとって快適な空間にするため、安全に動き回れて心地良い空間にするために、内装材にこだわることも重要です。成長期の子ども達の健康を考慮するのであれば、無垢フローリングなどの自然素材を取り入れることはおすすめです。幼い子どもが寝転がったり、手で触れたりする場所なので、自然の温かさを感じられる素材にしておくことで、自然が生みだすストレスフリーの家にもなります。
さらに、素材だけでなく構造面もしっかり確認しておきましょう。ボルダリングができる壁や、ロフトを設ける場合は、壁や柱の強度が強くなければいけません。また、ジャンプしたり、声をあげて楽しんだりすることを考えるなら、コルクなどのクッション性のある床材にすることや、防音床や壁にしておくことも重要です。子ども達が安全に心から楽しんで遊べる場所を確保することも、親がストレスなく見守れる家になるので欠かせない点です。
上記で取り上げた、ボルダリングスペースや秘密基地のようなスペースは、飽きがきたり、子どもの成長に伴って使わなくなったりする可能性もあります。子ども達が小さな時は活用されていた場所が、邪魔な場所、デッドスペースになってしまうのは避けたいものです。それを防ぐために、出来るかぎり用途を固定しない空間や、家具のサイズや場所を変えられるものにしておくことは効果的です。
例えば、身長の成長に合わせて勉強机の高さや収納の棚の高さが変えられるように可動式の棚にしたり、収納BOXや造作家具を移動させることで、部屋を分割してワンルームだった遊べるスペースを勉強部屋や寝室と分けられるようにしたり、成長に合わせて融通が利くデザインにしておくことも大切です。大人になっても遊べる空間、ストレス発散できるような趣味部屋に移行できる空間になるようにプランニングしてみましょう。
家で過ごす時間が長いために、大人だけでなく子ども達もストレスを溜め込みやすい状況になっているかもしれません。家族全員がストレスフリーな家にするために、のびのび過ごせる、思い切り遊べる空間にリノベーションで実現してみましょう。ロフトやボルダリングできる壁、広々お絵描きできる壁を作ることや、用途に縛られず自由に使えるスペースを設けることが出来るかもしれません。子どもにとっても大人にとってもストレスフリーな家にするには、快適さや安全面、防音性を考慮して内装材や構造面にも注意することを忘れないようにしましょう。
家でも、のびのび過ごせる!ではなく、家だから、のびのび過ごせる!と言えるような場所にリノベーションしてみましょう。