こんなキッチンのある家がいい!こんなキッチンで料理を楽しみたい!と、リノベーションやリフォームの際のキッチン選びには夢が膨らむものです。LDKのメインとも言えるキッチンは、内装の雰囲気を形作るものでもあり、家事のしやすさにも大きく影響するので、大事な部分です。そんなキッチンは、各メーカー、サイズやデザイン、扉やワークトップのカラーなどラインナップが豊富です。その中でも、最近はシステムキッチンではなく、業務用のキッチンをあえて住宅に取り入れる方が増えています。
そこで今回は、業務用キッチンを取り入れるメリットやデメリットをご紹介したいと思います。
リノベーション事例で、おしゃれなインテリアを作り出している業務用キッチンを見て、真似したいと思う一方で、本当に住宅に取り入れても問題ないのか、うまくコーディネートできるのか、と心配になる方は少なくないようです。
業務用キッチンの一番の特徴とも言えるのが、ステンレス製という点です。ステンレスの天板は丈夫で耐久性が強いというメリットがあります。特に業務用の場合は、ステンレスを採用したシステムキッチンと比較すると厚みがあって、丈夫なものが多いという点でも、料理好きには人気の点です。
さらに、ステンレスにしかないシンプルでモダンなかっこよさもインテリアを彩る素材として人気です。
システムキッチンと違い、シンクやワークスペース、コンロなどいくつかのユニットを組み合わせて使うことが可能なので、必要なものを自由にカスタマイズできます。
システムキッチンは扉があるため、シンク下の配管部分が隠れますが、業務用キッチンはオープンなため配管が露出しています。それを、おしゃれなデザインの一部として捉える方もいますが、配管は隠すものとして感じておられる方にとっては、気になるポイントかもしれません。
扉や引き出しがないため、収納に工夫が必要だと感じる方は少なくありません。鍋などの調理道具はワークスペース下のオープン棚に収納できますが、扉ありのシステムキッチンと比べ、油がついたりホコリが入りやすかったりします。また包丁や菜箸など、細かなものを収納するために、カゴやボックス、ビンなどに立てるといった場所の確保に工夫が求められます。隠す収納を目指している方にとっては不向きなキッチンと言えるかもしれません。
しかし、業務用キッチンの中にも引き出しや扉付きのものもあるので、いくつかのメーカーを確認しましょう。
実際にリノベーションで業務用キッチンを取り入れる際には、どんな点に注意すれば、おしゃれで使いやすいキッチンやLDKにすることが出来るのでしょうか?
業務用キッチンを含め、すべてのキッチンに言えることですが、ダイニングキッチンやリビングのインテリアテイストと上手にコーディネートしなければ、統一感のない空間になってしまいます。部屋に合わせてキッチンを選ぶこともできますが、業務用キッチンを気に入りメインにしたいのであれば、業務用キッチンがマッチする、映えるテイストでコーディネートすることが重要です。
例えば、業務用キッチンはステンレスで出来ておりラインがはっきりしているので、近代的なモダンテイストが似合います。また、業務用ということからも、工業的なインダストリアルテイストにもピッタリです。また、かっこいいテイスト、男前インテリアに馴染むキッチンとして取り入れられています。
反対に古民家や自然素材の家など、内装材にはナチュラルな雰囲気のものを使い、あえてその中に無機質なステンレスのキッチンを取り入れることで、キッチンを存在感のあるリビングの主役のような雰囲気にすることも可能です。
業務用キッチンを入れることで、キッチンの費用を抑えられるというメリットをよく見かけます。確かに、システムキッチンと比較すると、キッチンの本体価格は安いかもしれません。しかし、どのサイズを組み合わせるか、設置費用のこと、水回り設備全体の費用のことなど、総合的に考えたうえで比較しなければ、意外と高くなっている可能性もあります。
一般的な家庭用に作られていないために、低めの天板の高さを調整したり、セットになっていない水栓を別に壁に設けたり、ガスコンロを揃えたり、こだわって足していくことで、システムキッチンと変わらない価格になる場合もあります。さらに収納用のボックスなどを揃えているうちに、高くなることもあります。
また、キッチンだけでなく、ユニットバスやトイレなどの他の水回り設備も含めてリノベーションする場合は、設備機器を同じメーカーにまとめる方が、それぞれ別のメーカーで選ぶよりも値引率がよくなるケースは少なくありません。デザイン性重視ではなく、費用を抑えるためだけに選ぶのであれば、総合的な比較をしたうえで検討しましょう。
カッコいいキッチンとして注目されている業務用キッチンは、リノベーションやリフォームの際に、自宅用のキッチンとして取り入れることが可能です。ステンレス素材なので丈夫で、ユニットを組み合わせてカスタマイズできるという良さがあり、インダストリアルテイストや男前インテリのアイテムとして人気です。その反面、扉や引出がないため配管が露出されていることや、収納に工夫が必要などのデメリットもあります。また、しっかり比較して上手く組み合わせなければ、費用が高くなる可能性もあるので注意が必要です。
カッコいいLDKづくりのために、業務用キッチンをキッチンの選択肢として含めるのはいかがでしょうか?