家事をしていると、節約やエコ、掃除がラク、と言った言葉に敏感になるかもしれません。少しでも節約やエコになることがあれば、実践したいと思う方も少なくありません。住宅設備機器の中には、節約やエコにつながる機能が付いたものがいくつかあります。そのひとつが、ディスポーザー付きのキッチンです。毎日料理をする方にとって、キッチンに節約やエコな機能があるのであれば、リノベーションやリフォームの際に、採用することを検討したいと思うかもしれません。
では、ディスポーザーとは、どのような働きをしてくれるのでしょうか?デメリットはないのでしょうか?リノベーションで、どのように取り入れることが出来るかといった点を含め、ご紹介したいと思います。
まずは、ディスポーザーとは何なのか、取り入れることで、どのような効果があるかを確認してみましょう。そして、デメリットについても知っておきましょう。
ディスポーザーとは、家庭用のシステムキッチンに設置して、生ごみを粉砕し、排水とともに処理槽に流して処理し、公共の下水道に放流する生ごみ処理機のことです。下水として流すため、ごみとして捨てる量を減らすことが可能です。
ディスポーザーがあれば、生ごみをすぐに処理してくれるため、ゴミを捨てるために溜めておく三角コーナーが必要ありません。そのため、シンクが広く使えるうえに、ゴミ捨てまでの匂いも気になりませんし、ヌメリを掃除する手間も省けます。また、三角コーナーを使わず、袋に直接入れている方の場合でも、袋を使う回数が減るので、節約になり、エコに貢献することも可能です。
ゴミ処理に関しては節約できますが、ディスポーザーを可動させるためには、電気と水道が必要になるので、ランニングコストがかかってしまいます。
キッチンをディスポーザー付きのものにすると、シンクの下にディスポーザーが内蔵されるため、その分、収納スペースが減ってしまいます。
普段のキッチンやゴミ箱の掃除はラクになりますが、ディスポーザーそのもののお手入れや、配管、処理槽の定期的なメンテナンスが必要となります。費用もかかり、専門的な清掃が面倒に感じる場合もあるかもしれません。
エコや節約になるディスポーザーを実際に生活に取り入れるには、どうすればよいのでしょうか?
ディスポーザーを設置するためには、ディスポーザー専用の配管や処理槽が必要となるため、集合住宅の場合は、建物そのものの設備としてディスポーザーが設置されていることが一般的です。そのため、ディスポーザーのある生活をするには、自由に後付けできることは少なく、マンションの設備としてディスポーザー付きのキッチンが初めから設置されたマンションを選んだうえで、リフォームでキッチンを交換したり、オプションでディスポーザー付きにすることが出来るメーカーのキッチンを選んでリノベーションしたりすることによって、取り入れることが可能です。中古物件を探す際に、ディスポーザー設備付きのマンションを意識して探すことで、自宅でエコや節約が出来る物件を見つけることが出来るかもしれません。
戸建ての場合は、共用スペースはないため、取付という点だけでは個人で設置は出来ますが、下水処理の施設が整備されていない地域では、設置できない自治体が多く、設置できても、確認と手続きが必要で個人宅での設置は一般的ではありません。
ディスポーザーは集合住宅や自治体の規約上設置出来なかったり、キッチンの種類やメンテナンスを考えて使用は難しかったりするのであれば、ディスポーザー以外の、生ごみを処理機の設置を検討することが出来るかもしれません。いくつか種類がありますが、コンポストにすれば、下水に流さないので手軽に、自由に設置できますし、生ごみを肥料として再利用できるのでエコも期待できます。
コンポストは、庭に置くのが一般的ですが、マンションのベランダや室内に置けるタイプも増えています。リノベーションの際には、コンポストを設置する場所を決めて、機械のサイズに合わせてスペースを取り分けておきましょう。キッチンの調理場の近くで、生ごみを運ぶ導線が短くなるように設置しましょう。扉付きの納戸やパントリー内に設置したり、背面収納棚の中に設置したりすることが出来るかもしれません。また、肥料になってから庭やベランダで使うことを考えて、あえて勝手口やベランダに近い場所にコンポスト置き場を作ることも出来ます。
生ごみを処理して下水とともに流すことが出来る生ごみ処理機、ディスポーザーはキッチンの設備として人気です。ごみを減らし、掃除をラクにすることから、取り入れたいという方も多いかもしれませんが、自治体や集合住宅で禁止されていることが一般的で、自由に設置できないかもしれません。ディスポーザーを取り入るのであれば、マンションの初期設備として設置されている物件を探すようにしましょう。また、節約やエコを意識するのであれば、ディスポーザー以外にもコンポストを取り入れることも出来ます。
リノベーションの際には、ゴミ箱の位置だけでなく、生ごみの処理の方法も考えることで節約やエコに繋がる家をつくることが出来るかもしれません。