レトロやアンティーク、時代を反映したデザインが好きで、ヴィンテージ感を楽しめるおしゃれな家に住みたいと考えておられる方の中には、次から次と新築やタワーマンションが建つ都内で理想の家を探すのは難しいと感じておられるかもしれません。中には、ヴィンテージマンションは見つけたものの、古さゆえに住み始めてから後悔したという方もいらっしゃいます。
東京都内で理想のヴィンテージマンションを見つけるうえで、また中古物件の購入で後悔しないためのコツや注意点をご紹介したいと思います。
ヴィンテージマンションを探すにあたって、まずはヴィンテージマンションがどのようなもので、どんな点に注目、注意して探すと良いのかをご紹介したいと思います。
ヴィンテージマンションの正式な定義はありませんが、一般的には、築年数が10年以上のマンションで、ただ古い中古物件というだけでなく、古さやその時代が分かるデザインが味や魅力になっている物件のことを指しています。さらに、そのデザインや味を活かして、現代のライフスタイルに合うようにリノベーションされている物件を、一般的にヴィンテージマンションと言います。
年代物のヴィンテージマンションの多くは、現代のタワーマンションのように高層ではありません。5~7階建ての低層~中層マンションが一般的です。中には、壁で建物を支える壁式構造で建てられています。壁式構造の場合は、間取りが大きく変更できません。そのため、既にリノベーションされているリノベ物件をリフォームするつもりであれば問題ありませんが、自分好みにリノベーションしようと思っているのであれば、構造の確認が必要です。
物件を探す際には、内装に目がいきがちですが、外壁塗装や給排水管清掃などを含む、過去と今後の大規模修繕・改修計画を確認することを忘れないようにしましょう。今までどれだけ手を入れて、管理されてきたかが分かるだけでなく、問題があった場所も分かります。中には、気に入っていたデザインや色、物件購入の決め手となった部分が数年後の大規模改修によって無くなったり、塗替えられたりするということもあります。ヴィンテージマンションにこだわって探すのであれば、デザインを含む、今後の改修予定もチェックしておきましょう。
また、最も重要な点としてデザインが古いからといって、その古さが生活に支障をきたすようでは意味がありません。特にマンションの場合は、専有部分がリノベーションでキレイに見えているとしても、共用部分である構造体が傾いていたり、給排水管が古く管理が行き届いていないため水漏れや、頻繁に修理が必要になってしまったりすると、快適に住むことは出来ません。ヴィンテージ物件でも、管理が行き届いていて、暮らしやすい物件はあるので、古いから仕方がないと妥協しないようにしましょう。ポスト周りや廊下、エレベーターを確認して管理や掃除が行き届いているかのチェックも大切です。古くても、管理が行き届いていれば、良い状態に保たれ、お気に入りのマンションに長く住むことが出来ます。
理想通りのヴィンテージ感のあるマンションではないものの、立地や広さ、価格は好みの物件に出会えるかもしれません。そうであれば、あとはリノベーションで好みのテイストにすることが出来るかもしれません。リノベーションでどのようにヴィンテージ感を出すことが出来るか、コツをご紹介したいと思います。
ヴィンテージを活かしたリノベ物件を探そうとすると人気が高く倍率があがってしまううえ、物件価格も高くなってしまうかもしれません。しかし、好みの物件を見つけたうえで、自分好みのデザインや間取り、仕様にリノベーションするなら、物件の選択肢が広がるうえに、物件購入費用を抑えることが出来ます。
しかも、自分でプランニングしてリノベーションするので、細かな点までこだわったデザインにすることや、ライフスタイルや家族構成にピッタリ合った間取りにすることが可能で、さらにお気に入りの家になります。
築古の中古物件を探して、リノベーションし、ヴィンテージマンションにするのであれば、単純にリノベ済物件を探す場合とは違い、今後のリノベーションの知識も必要になります。そのため、物件情報をもっている不動産屋に物件を探してもらうよりも、リノベーションに精通したリノベーション会社に依頼する方が、理想のヴィンテージマンションを手に入れる可能性が高まります。リノベーション会社の中でも、中古物件情報をもっていて、物件探しからリノベーションまでワンストップで行ってくれる会社に依頼すれば、効率良く物件を探せるだけでなく、リノベーション向きの物件を探し、満足のいくリノベーションを行うことが出来ます。
物件探しをしていると、マンションそのもののデザインや雰囲気にヴィンテージ感がなく築浅でテイストは好みではないものの、立地や価格は希望通りという物件に出会うこともあります。その場合は、外観や窓など共用部分は変えることが出来ないものの、リノベーションで内装材やインテリアコーディネートをヴィンテージ感がある家にすることは出来ます。
ヴィンテージ風のクロスやフローリングを張るなど、新しいもののヴィンテージ風の素材を使ってリノベーションすることも出来るかもしれませんが、こだわるのであれば、古材を使って内装を仕上げたり、アンティーク陶器を洗面ボウルに使って造作洗面台を作ったり、小道具やユーズド家具でインテリアコーディネートすると、よりヴィンテージテイストを楽しめます。
また、無垢材などの経年変化が楽しめる自然素材を使ってリノベーションをすれば、建材を育て自分だけのヴィンテージ感を生み出す楽しみも経験できるのでおススメです。
新築やタワーマンションの多い都内であっても、中古マンションをリノベーションすることで、ヴィンテージマンションに住むことが出来ます。ヴィンテージマンションであっても、管理が行き届いていて構造に問題ないか、今後大規模改修によってお気に入りの部分が無くなってしまわないか、などを確認しつつ物件を探しましょう。また、築浅な物件やリノベ済物件でなくても、中古物件を古材や自然素材を使ってリノベーションすることで、オリジナルのヴィンテージマンションを作ることが可能です。
都会の中でも、どこか懐かしい、洗練されたおしゃれなデザインの中で暮らせる、ヴィンテージマンションを探してみましょう。