生活の変化が大きな、ライフステージに合わせて家を探したり、リノベーションをしたりすることは、快適な場所や暮らしを手に入れる良い方法です。そんなライフステージのひとつとも言える、定年退職や子どもの独立を経験し、いわばセカンドライフを楽しみたいと思っている方にも、家を整えることは役立ちます。
では、セカンドライフを楽しむためにピッタリの家とはどんな家で、どのようなリノベーションをすれば良いのでしょうか?ポイントをプロの目線からご紹介したいと思います。
いくつになっても新たな生活を楽しむことが出来ます。セカンドライフとも言える時期に、新しい家での生活を始めるとしたら、どんな家を選ぶと良いのでしょうか?家選びのポイントをご紹介したいと思います。
充実した暮らしをするうえで、家の立地は重要です。住み慣れた地域であれば安心です。また、交通の便の良いところ、買い物がしやすいところであれば、趣味や夫婦との時間など楽しみに時間をもっとさけるようになります。また、図書館や公園、コミュニティーセンターなど、趣味や交友を楽しめるところが近くにあると、活動の幅が広がります。そのため、生活圏内に何が必要か、体力も踏まえたうえで、便利でポジティブな暮らしが出来る立地にある家を選ぶようにしましょう。
立地条件の良さを優先的に考えるのであれば、都市開発が進む街に建てられることが多い新築よりも、既に立地の良い場所に建っている中古マンションの方が選択肢は増えます。マンションの中には、駅に近いどころか、駅と繋がっていて雨天時でも傘を差さずに駅に行ける物件もあります。来客者にとっても、訪問しやすい立地になります。また、駅のそばにあるショッピングモールやデパートと繋がっていて、買い物にも便利な物件もあります。中古物件であれば、イメージするのではなく、実際に歩いて距離を確認したり、街の様子を見てまわったり出来るので、そこに暮らす人はもちろん、離れて暮らす家族にとっても、普段の暮らしを容易に想像できて安心です。
マンションであれば、マンション内の共有施設やオプションもチェックしておきましょう。共有施設として、マンションの住人だけが使えるコンビニエンスストアや、スポーツジム、露天風呂、展望台、カフェ、カラオケルームなどが併設されているマンションもあります。24時間コンシェルジュ付きという物件も増えています。住人だけの特典を活用して暮らしを楽しむというのもおススメです。
しかしこの場合、共有施設の有無だけではなく、それに対する管理費がどれぐらいかかっているか、という点の確認も重要です。管理費や施設利用費が高い物件よりも、オプションや施設が無くても、便利で近くに活用できる施設がある物件の方が、良い場合もあります。管理費は払わなければいけないものの、自分には必要ない、ほとんど使わないという施設もあるかもしれません。共有施設があることで管理費が高くなっている物件もあるので注意が必要です。
家選びの際には、立地の良さと、共有施設とオプションの必要性、管理費など、個人的なリノベーションでは変えられない部分を比較し、自分の生活スタイルに合った物件を探しましょう。
立地やマンションのオプションなどを確認したうえで家が見つかったのであれば、次はセカンドライフを楽しめる家にリノベーションです。どんな点を意識してリノベーションすることで、これからの人生を楽しめる家にすることが出来るか、ポイントをご紹介したいと思います。
今の家をリノベーションするのではなく、中古物件を購入したうえでリノベーションして住むのであれば、今の暮らしと変わるものを明確にしたうえでリノベーションのプランを立てることを意識しておきましょう。
共に暮らす家族の人数が変わり、今まで使っていた家具をコンパクトに出来たり、収納スペースがそれほど必要にならなかったりするかもしれません。また、足腰のことを考えて、布団をベッドに、座卓からソファやイスでの生活に変わる方も少なくありません。
引っ越しを機に荷物を整理するのであれば、引っ越しの準備の時に考えるのではなく、リノベーションのプランを立てる時点で、持ち物を見直し、何を処分して、どれだけのスペースが必要になるかを考えてみましょう。今までちょうど良かった寝室のサイズがベッドにすることで狭くなることもあります。今の家のスペースやデメリットと比較することも大事ですが、ライフステージでは、持ち物の量や家族の人数など根本的な部分が変わることが多いので、変化が生じる部分に合わせたプランを考えることを意識しましょう。
セカンドライフを楽しむ年齢というと、一般的に高齢者に区分されるため、家のリフォームやリノベーションでは、手すりを設置したり、段差をなくしたり、バリアフリーに重きが置かれます。いつかの介護のためにトイレや浴室を広くするリフォームもあります。もちろん、バリアフリーな住まいで安全、安心にすることはセカンドライフを楽しむうえで重要です。しかし、そこだけを重要視すると、オーダーメイドで住まいをつくることが出来るリノベーションでは勿体ないかもしれません。安心、安全な家は大前提で、楽しく暮らせる家をテーマに考えてみましょう。
例えば、子どもたちが独立すると部屋数はそれほど必要ないと考える方や、スペースを出来るだけ介護のために取り分けるべきではないかと考える方もいらっしゃいますが、元気なうちは特に、心の健康を保てるような、元気を作り出す趣味のための部屋を作ることを考えても良いかもしれません。趣味に特化したデザインや仕様にこだわってリノベーションをするために、建材を選んだり、デザインを考えたりすることも、今後の暮らしを楽しむ第一歩です。離れて暮らすご家族の訪問を楽しみにしているのであれば、子どもや孫が集まりやすく泊まりやすい広さの部屋を作っておくこともおススメです。
ライフステージによる生活や家族の変化に合わせて、家を引っ越したりリノベーションしたりすることは、暮らしを楽しみ充実させるうえで効果的です。それは、セカンドライフを始める際にも当てはまります。暮らしをより楽しむためには、住み慣れた地域や、交通の便が良いところ、趣味を満喫できるところなど、自分にとって立地の良い環境にある家を探すうえで、選択肢が多く、実際に確認が出来る中古物件がおススメです。また、管理費や使用料も確認したうえで、使える共有施設やオプションがある中古マンションも良いかもしれません。
そして、安心、安全な家にするのは大前提で、趣味や来客を見据えた家にリノベーションすることで、いくつになっても暮らしを楽しみ、これからも元気でポジティブな生活を行うことが出来るかもしれません。