リノベーションを失敗しないために、リノベーション会社を探して決めるのは、出来るだけ早い方が良いと言われます。しかし、リノベーションをするのが今住んでいる家ではなく、物件を探して購入し、その家をリノベーションする場合は、どのタイミングでリノベーション会社を探すと良いのだろうか、と悩む方は少なくありません。
まだ家も決まっていないのに、リノベーション会社に依頼しても良いのでしょうか?リノベーション会社を決めるベストなタイミングはいつなのか、またリノベーションをする物件探しを成功させるためのポイントをご説明したいと思います。
できるだけ早くリノベーション会社を決めておくとしても、家が決まっていないのに依頼しても大丈夫だろうか、引き受けてくれるのだろうか、と思うかもしれません。リノベーション会社を決めるうえで家を探す前と後ではどんな違いがあるのでしょうか?ご説明したいと思います。
リノベーション会社を探して依頼するうえで物件探しの前と後では、それぞれにメリットがあります。例えば、物件が決まる前では、リノベーション会社を比較するうえで、具体的なプランを見ることが出来ませんが、お気に入りの物件が見つかった後に、リノベーション会社を探すことで、数社に実際に物件を見てもらい具体的なプランを出してもらうことが出来るというメリットがあります。その点では、物件が決まってからの方が良いかもしれません。しかし、条件が良い物件やリノベーション向きの物件を見つけるという点から考えると、物件探し前にリノベーション会社を絞り込んで依頼しておく方が、メリットがあります。
なぜなら、新築や賃貸物件を探すのと違い、リノベーションをする前提で家を探すので、現在の状態が条件と合っているのかよりも、リノベーションによって条件に見合う家に出来るかどうかを判断することが大切です。現状では理想的ではない間取りやデザインでもリノベーションによって変えられることは沢山あります。その点で、リノベーションのプロが一緒であれば、構造や水回りのことなどリノベーションに向いている物件かどうか、理想の暮らしにリノベーション出来る物件かどうかを判断することが可能です。
また、事前にリノベーションを行うことを分かったうえで物件探しを行える会社は、物件購入費用とリノベーション費用をセットにしてローンを組む点でもスムーズです。さらに、実際に物件を見ながらリノベーションのプランについて話すことが出来るので、その後の打ち合わせをスムーズに行うことも出来ますし、イメージの相違をうめやすくなります。
ただし、家探しの前にリノベーション会社を選んでおくといっても、リノベーション会社が決まらなければ家を探し始めてはいけない、というわけではありません。人気の物件はすぐに買い手が決まってしまいますし、いつでも条件の合う物件が見つかるとも限りません。ですから、出来るだけ早めにリノベーション会社探しを行いつつも、物件探しも同時進行で行うことが出来ます。
リノベーション会社に先に依頼してしまうと、良い物件は見つかっても、リノベーション会社のプランが納得いかない場合は、断りにくいのではないかと考える方もいらっしゃいます。しかし、リノベーション工事の契約を結ばない限り勝手に工事をすることはありません。理想的な物件と、希望通りのリノベーションを行うためには、妥協したり不安が残っていたりする状態では絶対に満足のいくリノベーションは行えないので、納得できない場合はリノベーション会社を変えても問題ありません。
しかし、新たにリノベーション会社を探すには時間も体力もかかるので、出来るだけその問題を防ぐためにも、初めの会社探しの際に時間をかけて慎重に決めることが重要です。リノベーション経験が多く、自分のライフスタイルに合った提案をしてくれるか、好みのテイストの家へのリノベーション経験があるかどうか、しっかり確認しておきましょう。
また注意点として、せっかく物件探しよりも先にリノベーション会社を決めても、会社によっては物件を決めるまで何も動かないという会社もあります。それでは、会社を先に決めても意味がありません。リノベーション会社を探す時には、物件探しの際に、同行してくれるかどうか、おススメの物件を紹介してくれるかどうかを確認しながら選ぶようにしましょう。
その点で、物件探しからリノベーションまでワンストップで行える会社や、物件を紹介してくれる会社であれば、そのための担当者や流れが既に備わっているので、毎回お願いする必要もなく、スムーズに物件探しが行えたり、良い情報が入りやすかったりして効率的です。
物件を探す前にリノベーション会社に依頼したのであれば、そのメリットを最大限に活用して家探しを行いましょう。理想の家を見つけるうえで、どんな点を意識してリノベーション会社と物件探しを行うと良いかご紹介したいと思います。
家探しの条件を伝える時に重要なのは、面積や立地など建物の情報だけではなく、リノベーション後の理想の家や暮らしについて伝えておくことも大切です。理想の家や暮らしを伝えておくことで、より条件に見合った物件が見つかりやすく、リノベーションまでの打ち合わせもスムーズに行えます。
物件探しの条件を伝える際には、前もって部屋数やキッチンのスタイル、置きたい家具などを決めて簡単な間取り図を作っておいたり、好みのテイストの家の写真などを用意して見せておいたりすれば、理想の暮らしを前もって伝えることが出来ます。また、今の家は関係ないと思わずに、今の家での問題点や解決したい点を伝えておくことも大切です。そのことによって、問題の原因を理解し問題を防ぐリノベーションプランを考えながら物件探しも行えます。
内覧の際には、室内や外観など物件そのものを見ることに集中してしまいがちです。そのことも重要ですが、せっかくリノベーション工事のプロに同行してもらうのであれば、実際に工事を行う場合の流れや動きを確認しながら内覧しておくことはその後のリノベーションに役立ちます。
例えば、大きなキッチンやユニットバスを集合住宅に入れる場合、物件によってはエレベーターや共有廊下、玄関が狭くて入らず断念しなければいけなくなったり、クレーンで吊って窓から入れなければいけなかったりするというケースがあります。そのため、理想の暮らしが実現出来なかったり、リノベーション費用が高くなったりするかもしれません。
また、工事車両を停める位置や工事中の近隣への影響を確認しておけば、工事の時期や引っ越しのタイミングを決めやすくなるかもしれません。物件そのものだけではなく、リノベーション工事に関しても内覧時に積極的に質問して確認しておくことで、不安や問題を防ぎ、リノベーション工事をスムーズに行うことに役立ちます。
中古物件を購入してリノベーションをする場合に、物件が決まる前にリノベーション会社に依頼しても良いのだろうかと思うかもしれません。しかし、先に依頼しておくなら、物件探しに同行してもらい、理想の暮らしを実現するためのリノベーション向きの物件を見つけやすくなりますし、リノベーション工事時に発生しやすい問題を未然に防ぐことが出来たり、リノベーションプランの打ち合わせをスムーズに進めやすくなったりします。
リノベーションをすることが決まっているのであれば、出来るだけ早くリノベーション会社を探して依頼することで、理想の暮らしを手に入れましょう。