中古物件が苦手という方の中には、水回りに古さを感じる、前の入居者の使用感が出ている、という理由をあげる方がいらっしゃいます。特に、毎日料理を作るキッチンが気になり、キレイにしたい、最新でお気に入りのキッチンにしたいと思う方は少なくありません。
中古物件でも、お気に入りのキッチンで料理出来るようにするには、どうすれば良いのでしょうか?
中古物件であっても、様々なキッチンのタイプやデザインに変えることが可能です。キッチンを変えることには、どんなメリットがあるのでしょうか?
お風呂やトイレといった他の水回りに比べ、リビングやダイニングなど居住空間のメインとなる部分にあるキッチンは、家の中でも存在感を放ちやすい設備機器と言えます。また、キッチンのデザインや設置場所は、物件が立てられた時代の流行りや、生活様式に合わせたものが多いため、キッチンを見ると古さを感じやすいかもしれません。
例えば、今のようにLDKが主流ではなかった時代には、台所が独立した間取りになっています。台所専用の空間なので、対面タイプになっていることは少なく、壁付けI型キッチンが多い傾向にあります。マンションで、対面キッチンが流行りだした時代でも、収納量を求めて、上部には下がり壁があり、その部分に吊戸棚付いているタイプが多くあります。しかし、今はLDKを開放的に見せるため、キッチン部分はフルオープンにして、背面にシステム収納や棚を設けて収納を確保するスタイルが人気です。
他にも、一体化したシステムキッチンではなく、流しや作業台が別々になっていたり、ガスコンロがビルトインではなく置き型になっていたり、その時代に流行った木目や花柄のキッチンの扉や掃除のしやすいパネルではなく、タイルだったりします。キッチンを見れば時代が分かる、と言えるほど、間取りデザインで時代を感じさせるキッチンによって、中古物件の内覧に行くと古さや使い辛さを強調してしまっていることがあります。
時代や使用感を感じさせるキッチンが今現在付いている物件であっても、新しいものに変えることが出来ます。キッチンが付いている同じ場所、同じサイズのシステムキッチンに入れ替えることで、最新で新品のキレイなキッチンにすることも出来ますが、キッチンが部屋の雰囲気や使い勝手に影響を与えることを考えるなら、したいテイストの家全体の雰囲気にあったデザインや、使いやすい間取りに合ったタイプの、お気に入りのキッチンが入るようにリノベーションすることがおススメです。
独立した台所でも、壁を撤去してLDKをワンルームにリノベーションすることで、アイランドキッチンなどの対面キッチンを入れることが出来るかもしれません。流行りに左右されないデザインにするために、オーダーメイドキッチンを入れたり、収納量や使い勝手を考えてダイニングテーブルなどの家具とセットでコーディネートしたりすることも出来るかもしれません。リノベーションであれば、部屋の広さに合わせて、キッチンを入れることも、お気に入りのキッチンに合わせて、部屋の広さや収納部分を作ることも出来て、デッドスペースも生まれずにすみます。
実際に中古物件にお気に入りのキッチンを入れるためには、どんな点に注意すると満足のいくリノベーションにすることが出来るのでしょうか?
中古物件であっても、お気に入りのキッチンを入れる広さがあれば、物理的にはキッチンを設置することは出来ます。しかし、平面上では確認できない、給排水管の問題があります。
排水が流れるためには、勾配が必要です。間取りを変えて、キッチンを今とは別の場所に設置する場合は、配管の距離が長くなれば長くなるほど、勾配も必要になってきます。そのためのパイプスペースを設けるために、床を高くしたり、2階から1階に下すために壁に空間を作ったりする必要が生じる可能性があります。マンションであれば規約上、水回りの位置を移動させてはいけない物件もあります。
物件によっては、お気に入りのキッチンを入れることで、バリアフリーではなくなるなど、使い勝手が悪くなったり、そもそも好みの間取りに出来ず、キッチンが入れられなかったりする場合があるので注意が必要です。
リノベーションで中古物件でもお気に入りのキッチンに変えることが出来るとは言え、物件の構造や間取りによって出来ない可能性があることを考えるなら、中古物件の内覧の時点で分かるようにしておけば、家を購入したものの、好みのデザインにならなかった、という後悔を防げます。
しかし、不動産屋に聞いても、リノベーションのプロではないので、詳しく分からないということは少なくありません。リノベーション会社の担当者に毎回同行してもらって確認してもらうことも出来ますが、スムーズにしたいのであれば、物件探しからリノベーションまでワンストップで行ってくれるリノベーション会社に依頼する方がベストです。
ワンストップで行う会社であれば、お気に入りのキッチンのデザインやカタチを前もって伝えておけば、キッチンが入る、リノベーションに適した物件を初めから探してくれるので、毎回の確認の手間が省けます。キッチンに適した中古物件なので、無理矢理工事する必要もなく、見栄えも良くなりますし、費用を抑える点でも効果的です。
中古物件の内覧の際に、古さや使い勝手の悪さを感じさせてしまうキッチンですが、お気に入りのキッチンに入れ替えることで、見た目はキレイに、使い勝手も良くすることが出来ます。新品に入れ替えるキッチンリフォームよりも、お気に入りのタイプのキッチンを入れるため、さらには部屋とコーディネートするために、間取りの変更も考慮したリノベーションがおススメです。リノベーションでお気に入りのキッチンにする際には、ワンストップで物件探しからリノベーションまで行ってくれる会社に依頼することで、安心して、スムーズに好みの物件を見つけることが出来ます。
中古物件でも、リノベーションによってお気に入りのキッチンを入れられることが分かると、マイホームをもつ選択肢、コーディネートの選択肢が広がるのではないでしょうか。