4月に入り、新生活を新築で始めたという方もいらっしゃるのではないでしょうか?新しいものに囲まれて生活し、快適さを感じる一方で、使いづらい部分に気づきだした方もいらっしゃるかもしれません。
では、リノベーションをしてみるのはいかがでしょうか?リノベーションは築年数の古い家がするものと思っていませんか?新築なのに手を加えるのは勿体ないとも、感じるかもしれません。しかし、実は新築のうちにリノベーションするのは良い方法です。実際に、新築をリノベーションして住む方も少なくありません。
そこで今回は、新築をリノベするメリットや、実際にどんな部分をリノベーションする方が多いのかご紹介します。
マイホームをもつうえで新築か、中古物件を購入してリノベーションか、どちらかを選ぶという選択肢はよく聞きますが、実はもうひとつ、新築をリノベーションするという選択肢もあります。これには、どんな目的やメリットがあるのでしょうか?
ずっと使ってきた設備機器や室内の建材の老朽化に伴って新しいものに交換するリフォームと違い、新品のものを含め、まだ使えるものでも、さらに使いやすくしたりデザイン性をアップしたりする付加的な価値をつけるために行われるリノベーションは、新築の物件にも当てはまります。
新築建売の中には、オプションでフローリングのカラーを選べたり、扉のデザインを選べたり、設備機器のグレードを選べるなど、多少の選択肢はありますが、選択肢があるというだけで、自分仕様にするために大きく使い勝手を変えることや、素材そのものを変えることは基本的に出来ません。老朽化していなくても、新しいもので誰も使っていない空間でも、リノベーションすることにより、使いやすさをアップし、オリジナル性をアップするという価値を付けることが出来ます。
●快適に長く住み続けられる・・・中古物件の中には、内装は綺麗にしても、構造部分の老朽化が進んでいて、数年後に建替えの必要があったり、マンションなどの集合住宅の場合は、築年数によって購入してすぐに共用部分のリフォームや外壁の塗り替えによって他の出費があったりするなどの問題があります。
そのため、家の器となる構造体はできるだけ新しいものや最新の技術が詰まったもの、新築を選ぶことで、すぐに老朽化を心配することなく、長く住むことが出来るというメリットがあります。
しかし、家の中で使われる最新の設備機器、最新の内装材が全て、自分にとって使い勝手の良いもの、好みのデザインとは限りません。そこで、器となる家が新しく、かつ快適に過ごすためにリノベーションが役立ちます。
どちらも手に入れるうえで建売ではなく、設計から自分好みにするという方法もありますが、お金も時間もかかります。しかし、建売物件やマンションのように、デザインが決まっていて完成品を見ることが出来ると、費用をおさえることも出来ますし、どこが自分好みではないか、使いやすくするにはどうすれば良いかが分かりやすいというメリットもあり、セミオーダーのようなマイホームをもつことが可能です。
●愛着が湧いて大切に住み続ける・・・新築であれば、すぐにリフォームしなくても、老朽化したタイミングで変えれば良いのではないかと考える方もいらっしゃいます。しかし、せっかく新築なのに、使い勝手が悪いと、むしろ悪い部分が気になるかもしれません。また、新築のキレイな状態を出来るだけ保ちたいと思うものです。しかし、使い勝手の悪いところや、好みではないところは、それほど愛着がわかないかもしれません。いつかリフォームする時に自分好みにしようと思うよりも、新築時の早い段階で、好みの状態にリノベーションしておくことで、愛着が湧き、さらにキレイに大事に使いやすくなります。結果的にリフォームの時期を遅らせることが出来たり、長い間キレイな状態で、かつ快適に暮らすことが可能になったりします。
●ニュータウンに住める・・・埋め立て地や、山を切り開いて新しく街を作っている場所には、そもそも中古物件がありません。ニュータウンという環境が気に入って、物件のある場所が気に入って購入を決める方もいらっしゃいます。しかし、場所の良さと家の良さがセットではないこともあります。環境や場所を優先したうえで、快適な家にするためには、新築をリノベーションするという選択肢がベストと言えます。
新築物件をリノベーションして住む人達は、実際にどんなところに手を加えているのでしょうか?人気のリノベーションをご紹介します。
新築に引っ越してくるタイミングで家具を新調する方は少なくありません。しかし、家具を購入する費用や、室内のインテリアコーディネート、収納量を検討した結果、家具を購入するのではなく、造り付けの収納棚を設置したり、ひと部屋をウォークインクローゼットやパントリー、シューズクロークに作り替えたりする方が、使いやすく収納量もしっかり確保できることが分かり、収納アップのリノベーションを行う方も多くいらっしゃいます。
マンションや建売物件の多くは、隣近所と同じデザインになってしまいます。そこで、もっとオリジナル性を出したいという方は、部屋の壁の一面をアクセントウォールとして壁紙の色を変えたり、子どもが落書きできるように黒板タイプの素材にしたり、趣味のボルダリングが出来る壁にしたりする方は少なくありません。
コロナ禍で特に増えたのが、帰宅後にすぐに手を洗えるように、玄関近くに手洗い器を設けることです。今までの一般的な物件には、洗面脱衣所に洗面化粧台があるため、手を洗っていない状態で家の中に入っていく必要があったり、ドアや壁に接触する回数が多かったりしました。コロナ対策を考えると、いつか手洗い器を付けるのではなく、今すぐ必要な設備として、新築時や、築年数の浅い家でも、手洗い器を設置するケースが増えています。
中古物件にしかないレトロ感や環境を楽しむために、中古物件をリノベーションする良さもありますが、長く住み続けるため、お気に入りの環境で暮らすために新築を選ぶ方もいます。その場合は新築をリノベーションすることによって、自分好みに、さらに使いやすく付加的な価値をつけることができます。
オリジナル性をアップするためにアクセントウォールを設けたり、使い勝手の良い収納を造り付けで作ったり、コロナ対策に手洗い器を設けるリノベーションを行えるかもしれません。
新築なのに、リノベーション?ではなく、新築だからリノベーション!というのも、快適なマイホームをもつうえでメリットがある選択肢なのです。