コロナ禍でのステイホーム期間中に、新しい趣味として料理を始めたり、飲食店の時間制限によって家で食事することや家飲みが増えたりしたという方の中には、改めてキッチンの使い勝手を考えたという方もいらっしゃるかもしれません。
キッチンをリフォームする際、リノベーションで間取りを変えて新たにキッチンを設置する際には、キッチンのサイズやデザインに加え、IHにするかガスにするかという点で悩まれる方も少なくありません。
キッチンはIH派でしょうか？それともガス派でしょうか？それぞれメリットとデメリットがありますし、間取りやインテリアにも影響してきます。それぞれの良さをしってどちらにするか選んでみましょう。
建物としてはオール電化が増えていますが、キッチンのガス人気が低下しているわけではありません。どちらにも、メリットがあり使う人によって、それが魅力的かどうかは異なってきます。一般的なメリットとデメリットを確認しつつ自分にはどうあてはまるか考えてみましょう。
●トップがスッキリして掃除が楽・・・凹凸の無い天板は、シンプルで見た目がよく、汚れが溜まりにくいうえに、掃除も拭き上げだけで楽です。
●火がないので安全性が高い…火の消し忘れによる事故がなく、料理中に洋服の袖に火が移るという心配もないので安全性が高いと言えます。
●安定した加熱制御ができる・・・電子制御され、安定した熱が送られるため、スープなどの液体の加熱に向いています。
●熱さがわからない・・・フラットで遮る物がない天板は触りやすいうえに、調理後熱くなっていることに気づきにくく危険というケースもあります。
●調理器具を選ばなければいけない・・・基本的に土鍋や中華鍋などが使えず、IH対応の調理器具を選ばなければいけません。そのため、キッチンをガスからIHにする方の中には、今まで使っていた調理器具が使えず、買い替える必要があります。
●停電時に使えない・・・災害時など停電になると料理が出来なくなってしまいます。
●火が見えるため、調整しやすい・・・目視で火力を確認できて分かりやすいので安心というのは、ガス派の方に多い意見です。安全だからと高齢の方にIHが勧められる一方で、やはり昔から使い慣れている火を見て確認する調理方法の方が使いやすいと感じておられる方は少なくありません。
●調理の幅が広い・・・フライパンを持ち上げて強い火力で一気に炒め物が出来たり、表面だけを焼いたり炙ったりすることも出来て、IHに比べて調理や料理の仕上げの幅が広いと言えます。
●火災やガス漏れの危険・・・火があるので燃え移る可能性もありますし、稀にガスが漏れていて気付かない場合もあります。
●夏はキッチンが暑い・・・火を使うと周辺が暑くなるので、夏の暑い時期はキッチンまわりの気温が上がって辛いというデメリットもあります。
●掃除が大変・・・天板はガスもフラットタイプが増えてきましたが、五徳があるので、IHに比べ掃除にひと手間必要です。
料理をすること、キッチンを使用することは、キッチン単体ではなく家や生活に深く関わってくることです。そのため、IHにするか、ガスにするかは間取りやライフスタイルにも影響するため、セットで考えるのは効果的です。
キッチンを壁付けキッチンから対面やアイランドキッチンにしたいと思っておられる方の場合は、臭いという点を考慮に入れましょう。壁に面していないことや、部屋の中心に近い部分にキッチンがあることで料理の臭いが部屋中に広がりやすくなります。
IHの場合は、火を使うガスに比べ上昇気流が弱いことから、換気扇へ臭いがうまく吸われないというデメリットがあります。天板のスッキリした見た目の良さや、安全性からもアイランドキッチンにはIHが付いていることが多いですが、その分、臭いが広がりやすくなる可能性もあるので、壁をつけることや臭いのつきやすいファブリック系のものから離しておくなどの注意が必要です。
また、ガスの場合はIHに比べ、上昇気流による熱を感じやすいので、周辺が暑くなります。キッチンがクーラーの風が届きにくいこもった場所にあると、夏は暑くてキッチンに立つことが辛いと感じるかもしれません。ガスを選ぶ場合は、暑さ対策を考えた間取りにしておくことも重要です。
それぞれの使い勝手に加え、ガス代や電気代といったランニングコストも検討しておくことは重要です。太陽光発電を付けている方やオール電化にすることで光熱費を抑える方はIHを選ぶことがメリットとなります。さらに、電気料金のプランの中には、時間帯によって料金が変わるプランもあります。
例えば、東京電力では23時から7時までの夜間、割安になるプランがあります。日中は仕事などで帰宅が遅く、家で電気を使う時間帯が夜に限られているお宅では、IHを選んで、さらに割安になる時間帯のプランにすることで節約することが可能です。
キッチンの選択肢のひとつである、IHかガスかという点は、それぞれのメリットやデメリットを知って間取りやライフスタイルに合った方を選ぶようにしましょう。
スッキリ、フラットな天板のIHは、見た目の良さや掃除が楽という点、火がない安全性などから人気です。対して、ガスは火力の調整によって調理方法の幅が広いことや、目視で分かりやすいという点から人気です。
どちらに魅力を感じるか比較してみましょう。さらにIHかガスかを決める際には、それぞれの年間料金をプラン別に比較してみるのも決定する助けとなります。
料理を楽しむ、インテリアやステイホームを楽しむうえでもIHとガス、どちらが良いか自分に合ったものを検討していましょう。
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