リノベを頼むなら資格よりも経験値を重要視した方が良い！？

リノベーション会社の良し悪しを判断するためには、様々なチェックポイントがあります。ホームページを見て、会社のコンセプトや経歴、施工例やお客様の声をチェックして情報を集めようとするかもしれません。中には、スタッフがどんな資格を保有しているか、会社に一級建築士が所属しているかを判断基準にする方もいらっしゃいます。

しかし、リノベーション会社を決めるうえで有資格者がいるかどうかは重要なのでしょうか？どんな点に注目して会社選びをすべきかポイントをご紹介したいと思います。

1.建築士が所属していれば良いリノベが出来るわけではない！

建築に関係する資格として有名なものといえば建築士です。家は建物に関係することなので、建築士のいる会社に依頼すれば安心と思う方も多いようですが、リノベーションでも同じことが当てはまるのでしょうか？ご説明したいと思います。

■建築士の資格はリノベーションで重要？

資格を保有しているということは、その分野に関しての知識が豊富であることの証明になります。その点で、建物に関する専門知識が豊富な資格として建築士が挙げられます。構造やデザイン、建築に関係する法律などを学んでいるため、資格を持っていることに越したことはありませんし、新築の場合は建築士でなければ出来ない申請や手続きもあります。

しかし、リノベーションに関しては、増築ではない限り基本的には申請が必要ではないので、建築士の資格は必須の資格ではありません。実際、リノベーションに関わる設計士やデザイナー、コーディネーターなど、リノベーションのプロの多くは建築士の資格が無くても使いやすく快適な家づくりを行っています。建築士の資格があることで構造や建物の知識が豊富とはいえ、建築士が多く在籍しているリノベーション会社の方が、好みのデザインや使い勝手の良い家にリノベーション出来るとは限りません。

■希望に沿った家づくりに役立つ有資格者をチェック

建築士は幅広い建築の知識を持っていますが、全ての建築士がリノベーションに特化した知識を持っているとは言えません。そのため、資格保有者の在籍を会社選びの判断基準としたいのであれば、建築士にこだわるよりも、自分が理想とする家づくりに特化した資格を保有している人が在籍しているかどうかを確認する方が効果的です。

例えば、中古物件で耐震性が気になるのであれば、耐震診断士がいる会社の方が打ち合わせや現場調査がスムーズに行え、気になる部分も尋ねやすくなります。また、片付く家にしたいのであれば収納アドバイザー、オーダーメイドキッチンを作りたいのであればキッチンスペシャリスト、好みのテイストでオシャレな家にしたいのであれば、インテリアコーディネーターやカラーコーディネーターが在籍する会社に依頼することで、より良いプランを期待することが出来ます。さらに、福祉住環境コーディネーターがいれば、バリアフリーの家や介護しやすい家の提案を受けられるだけでなく、介護申請の手続きも行ってくれます。

家の問題点や気になるところ、また理想の家にするうえで特化した知識をもっている資格者が在籍している方が、オーダーメイドで行うリノベーションには向いています。

２．リノベーションは資格よりも大事なスキルをチェック

リノベーション会社のスタッフがどんな資格を持っているか注目することは出来ますが、重要な判断基準とは言えません。満足のいくリノベーションを行ううえで、資格よりも大切などんな点に注目すべきなのでしょうか？

■資格よりも経験値を重視

リノベーションは新築と違い、ひとつとして同じ間取りやデザイン、条件の家がなく、そこに住む方のライフスタイルや好みに合わせたオーダーメイドの家づくりになります。見えない部分の劣化が見つかったり、設備機器の搬入が難しかったり、大小問わずトラブルも発生しやすいものです。

それに対応できるかどうかは、資格よりもリノベーションの経験を沢山積んでいるかどうかが重要です。建築士の資格があっても、実際にリノベーションのプランを立てたり工事を行ったりしたことがなければ、実力があるとは言えません。資格が無くても、リノベーションを数多く行って経験値の高いスタッフが在籍している方が、実際に役立つ知識が豊富です。実際に、腕の良い大工さんの多くは、何か試験を受けて資格を持っているということは少なく、職人としての技術や経験、センスによって良いものを作ります。リノベーション会社のスタッフに関しても資格を持っているかどうかよりも、リノベーションを専門として経験を積んでいる方が安心です。

それを判断するためには、ホームページの施工例を確認することが効果的です。どんなリノベーションをどれだけ行っているかを確認しましょう。

■会社全体の強みをチェック

リノベーションとひとえに言っても様々なデザインや方法があります。ですから、リノベーションに特化した知識や経験値を確認するうえで、自分が理想とする家に合ったリノベーションの経験が豊富な会社かどうかという点を確認しておくことは、さらに重要です。

例えば、戸建を専門にするリノベーション会社は戸建リノベに関しては経験豊富かもしれませんが、マンションの経験値は少ないかもしれません。また、都心と田舎、高層マンションか低層マンションかなど、家が建つ環境もリノベーションで注意すべき点が違います。

扱える内装材に関しても、自然素材を使えるか、輸入建材を使えるか、造作で設備機器を作ることが出来るか、などリノベーション会社によって強みや特化していることが違います。

理想の暮らしに合った強みがあるリノベーション会社を選ぶことで、会社全体がその点に関する知識や経験が豊富なので、トラブルを防いだり迅速に対応出来たりするだけではなく、プランや選択肢も増え、リノベーションの満足度が上がります。

3. まとめ

リノベーション会社を選ぶ際に、建築士が在籍しているか、という点を判断基準にする方もいらっしゃいますが、リノベーションに関しては、建築士という資格よりも、さらにリノベーションに特化した資格やリノベーション経験が豊富なスタッフが在籍しているどうかの方が重要です。資格や経験を確認する際には、自分の理想の暮らしに特化したエキスパートが在籍しているかどうか、その分野を強みにしている会社で施工経験が豊富かに注目して、ホームページや施工例をチェックしましょう。

ライフスタイルに合わせてオーダーメイドで家づくりをするリノベーションなので、資格があるかどうかよりも、自分の理想や希望にどれだけ寄り添ってくれるか、カタチに出来る会社かどうかを重要視して会社選びを行いましょう。